「冥福」は「祈らない」
株式会社SHIMADAの前社長,嶋田一夫式の告別式に参列した。急逝だった。心筋梗塞だという。亡くなられたから「前社長」であるが,まだ現社長も決まっていないだろう。御命日は1月3日ということだが,年末年始もコーチングの勉強会を行っていた,と聞き,前触れがなかったのだろうかと気にかかる。心筋梗塞は,加齢,45歳以上の男性,50歳以上の女性に多いとも言うが,高血圧などの原因が挙げられている。
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さて,「~様の御冥福を心よりお祈り申し上げます」が弔辞や弔電で使われていた。読経は「なんまいだ」で始まっており,浄土真宗のどこかの派だと思われる。浄土真宗では「冥福」は使わない。定番の弔辞用語が忌まれることもある,ということを「社会」や「国語」では教えない。どこかで習わなければいけないのだが,余り見かけない。Wikipediaに全幅の信頼を置くのは困ったものだが,冥福については,ほぼ間違いのないところだろう。浄土真宗で「冥福」を使わないのは,故人は当然のごとく「浄土」へ行くからで,「冥土」を彷徨ってから「浄土」か「地獄」に行くのではないからだ。冥土の幸福を祈る必要があるというのは,地獄へ落ちる可能性もある,との隠喩で,故人や遺族には大変失礼な言い方にあたる。
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しかし,言葉の意味は,それが使われている領域で決定される。告別式の案内でも宗派については触れられていない。したがって,近年定番になっている「~様の御冥福を祈る」は,失礼ではないようである。特に,「故人の名前+の+~」という言い方で,直接故人の死後について語る言い方は,「冥福」以外には見当たらないようだ。これまた,困ったものだ。
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